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肥満について
犬のお手入れ
肥満とその危険性
エサの質が良くなった事や、人との密着型生活の影響などで、最近は肥満傾向にある犬を
多く見かけます。
少し太っていてコロコロしている方が可愛い!と、言う人もいますが、人間と同様に肥満が
引き起こす恐ろしい病気が、陰に潜んでいることを忘れないでください。
真後ろから見ると、大きなヒョウタン型ではありませんか?
漬け物石のような姿をしていませんか?
ヨタヨタしながら歩いたり、寝そべって動かない事が多くありませんか?
背骨や肋骨を、全く触ることができない状態ではありませんか?
お腹がすごくたるんでいたり、首の回りに襟巻き状の肉がありませんか?
お肉が邪魔で、背中やお腹のグルーミングができない状態ではありませんか?

糖尿病や肝臓病、そして心臓への負担もかなりの物となります。
足腰にも負担がかかり、重たい体重を支え続けた結果、椎間板ヘルニアや骨折の原因にも
なります。病原菌への抵抗力低下で、病気にかかりやすくもなります。
手術による麻酔の危険性も高まり、泌尿器系の病気にかかりやすくなります。

愛する犬といつまでも一緒にいたい!いつまでも元気でいて欲しい!
こう願うのであれば、肥満はその希望を打ち砕く大きな原因となってしまうでしょう。
体重数キロの犬が、500g体重が増える。これは人に例えると数キロ体重が増える事に
匹敵します。
 

肥満の原因
<過食>
1番の原因がこれです。ドックフードを、食べるから!と言って、過度に与えすぎている。
おやつなどの間食を1日に数回している。

<運動不足>
過食にくわえ、体重の増加や加齢にともない、運動量が減ってしまっている。
食っちゃ寝、食っちゃ寝の生活を繰り返している。

<避妊・去勢>
避妊去勢を受けた犬全てに言えませんが、発情による徘徊減少などにより、運動からの
エネルギー消費の減少。

<病気>
病気やホルモンバランスの異常で、太ってしまう事もあります。獣医師の元で検査を受けて
みてください。
 

コントロール
食生活の改善が第一です。愛する可愛い犬の為に、心を鬼にする必要があります。

ご飯ちょうだい!と、ウルウルした瞳で見つめられると、ついつい可哀想になってしまい、少しだけ
だったら・・・と、与えてしまう事もあるでしょう。
これでは意味がありません。おねだりする可愛い瞳が、後々に肥満が原因で非常に可哀想な
思いをさせる結果となってしまいます。

<期間>
その犬の太り具合にあわせますが、短期間でのダイエットは危険ですので、控えてください。
獣医師とプログラムを相談するのも良いでしょう。

<エサ>
日中は犬だけ家にいる為、お腹が空いたら可哀想!これもダメです。
絶えずエサを器に盛った状態。これはダラダラ食べの原因にも肥満の原因にも繋がりますので、
エサの置きっぱなしはしないようにします。
2日ほど、エサを全く食べなくても、犬は大丈夫な動物です。
決まった時間に決まった量のエサを与えます。残した場合は、器を放置せずに、その都度
片づけます。水だけはいつも新鮮な水が飲めるように、置いておきます。
また、エサの種類は獣医師の所で体重コントロール用のエサを扱っていますので相談してみる
のも良いでしょう。

<おやつ>
適正体重になるまでは、間食は控えます。おやつを与えると喜びますが、特におやつは
必要不可欠なものではありません。

<運動>
肥満は過度のエネルギーが原因ですので、エサを減らしてる時でも消費できるエネルギーは
大量に蓄えられています。肥満の度合いにもよりますが、体に無理な負荷がかかりすぎない
程度で、運動をさせます。最初は体が重たくて思うように動いてくれませんが、興味を引く物を
選んで少しずつ運動をさせます。内臓の動きが活発になれば、消化吸収も良くなります。

<注意>
およそ生後1年過ぎまでは、成長期に当たります。(大型犬は生後1歳半過ぎ)この時期に
肥満になる猫はいないので、この時期にはダイエットはしないでください。
成長期にダイエットをしますと、成長に不可欠な栄養素を奪うことになりかねないので、成長期
には、栄養の豊富なバランスの取れたエサをきちんと与えてください。