肥満について
エサの質が良くなった事や、人との密着型生活の影響などで、最近は肥満傾向に ある猫を多く見かけます。 少し太っていてコロコロしている方が可愛い!と、言う人もいますが、人間と同様に 肥満が引き起こす恐ろしい病気が、陰に潜んでいることを忘れないでください。 真後ろから見ると、大きなヒョウタン型ではありませんか? 漬け物石のような姿をしていませんか? ヨタヨタしながら歩いたり、寝そべって動かない事が多くありませんか? 背骨や肋骨を、全く触ることができない状態ではありませんか? お腹がすごくたるんでいたり、首の回りに襟巻き状の肉がありませんか?
お肉が邪魔で、背中やお腹のグルーミングができない状態ではありませんか?
肥満の危険性
糖尿病や肝臓病、そして心臓への負担もかなりの物となります。 足腰にも負担がかかり、重たい体重を支え続けた結果、椎間板ヘルニアや骨折の 原因にもまります。 病原菌への抵抗力低下で、病気にかかりやすくもなります。 手術による麻酔の危険性も高まり、泌尿器系の病気にかかりやすくなります。
愛する猫といつまでも一緒にいたい!いつまでも元気でいて欲しい! こう願うのであれば、肥満はその希望を打ち砕く大きな原因となってしまうでしょう。 体重数キロの猫が、500g体重が増える。これは人に例えると数キロ体重が増える事に
匹敵します。
肥満の原因
<過食>
1番の原因がこれです。キャットフードを、食べるから!と言って、過度に与えすぎている。 おやつなどの間食を1日に数回している。
<運動不足> 過食にくわえ、体重の増加や加齢にともない、運動量が減ってしまっている。 食っちゃ寝、食っちゃ寝の生活を繰り返している。
<避妊・去勢> 避妊去勢を受けた猫全てに言えませんが、発情による徘徊減少などにより、運動からの エネルギー消費の減少。
<病気> 病気やホルモンバランスの異常で、太ってしまう事もあります。獣医師の元で検査を 受けてみてください。
コントロール
食生活の改善が第一です。愛する可愛い猫の為に、心を鬼にする必要があります。
ご飯ちょうだい!と、ウルウルした瞳で見つめられると、ついつい可哀想になってしまい 少しだけだったら・・・と、与えてしまう事もあるでしょう。 これでは意味がありません。おねだりする可愛い瞳が、後々に肥満が原因で非常に 可哀想な思いをさせる結果となってしまいます。
<期間>
その猫の太り具合にあわせますが、短期間でのダイエットは危険ですので、控えてください。
獣医師とプログラムを相談するのも良いでしょう。
<エサ> 日中は猫だけ家にいる為、お腹が空いたら可哀想!これもダメです。 絶えずエサを器に盛った状態。これはダラダラ食べの原因にも肥満の原因にも繋がり ますので、エサの置きっぱなしはしないようにします。 2日ほど、エサを全く食べなくても、猫は大丈夫な動物です。
決まった時間に決まった量のエサを与えます。残した場合は、器を放置せずに、その都度
片づけます。水だけはいつも新鮮な水が飲めるように、置いておきます。
また、エサの種類は獣医師の所で体重コントロール用のエサを扱っていますので相談して
みるのも良いでしょう。
<おやつ>
適正体重になるまでは、間食は控えます。おやつを与えると喜びますが、特におやつは
必要不可欠なものではありません。
<運動>
肥満は過度のエネルギーが原因ですので、エサを減らしてる時でも消費できるエネルギーは
大量に蓄えられています。肥満の度合いにもよりますが、体に無理な負荷がかかりすぎない
程度で、運動をさせます。最初は体が重たくて思うように動いてくれませんが、興味を引く物を
選んで少しずつ運動をさせます。 内臓の動きが活発になれば、消化吸収も良くなります。
<注意> およそ生後1年過ぎまでは、成長期に当たります。 この時期に肥満になる猫はいないので、この時期にはダイエットはしないでください。
成長期にダイエットをしますと、成長に不可欠な栄養素を奪うことになりかねないので成長期には
栄養の豊富なバランスの取れたエサをきちんと与えてください。
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