和製喧嘩友達(短縮版) |
|
■公開:1929年 ■制作:松竹キネマ(蒲田撮影所) ■制作: ■監督:小津安二郎 ■原作: ■脚本:野田高梧 ■撮影:茂原英雄 ■音楽: ■美術: ■照明: ■録音: ■編集: ■主演:渡辺篤、吉谷久雄 ■寸評:平成22年現在、15分程度の短縮版のみ現存しています。 ネタバレあります。 |
|
本作品はサイレント映画です。 貧乏なトラック運転手のコンビ・渡辺篤、吉谷久雄がおりました。 おんぼろな長屋をルームシェアしてますがニワトリを飼っているので毎日新鮮な目玉焼きが食べられるのでありました。 二人が急いで出勤途中、ボンヤリ歩いていた女・高松栄子を引っかけてしまいました。いや、こりゃ大変!ひょっとしたら轢死したんじゃないのか?おっかなビックリ生死を確認してみると意外と軽症でした。 ほっと安心、トラックに乗せて送ってあげるよと思った二人でしたが、高松栄子は身よりも行く当ても無い様子。 それなら落ち着き先が決まるまで一緒に住もうということになります。二人は女日照りのようでしたが、意地汚い人たちではなかったので、高松栄子も安心しているようです。家事もできるらしく朝ごはんを作ってくれたりします。 男所帯に女が乱入するとろくなことが起きません。仲間割れとか、アレコレです。 ※本作品は元々70分くらいの作品だったそうなので、そのへんのアレコレは現在、確認できないです。 長屋に住んでいたスマートな学生・結城一朗がなにかと高松栄子に親切にしてくれたので、二人は一気にゴールイン。 渡辺篤と吉谷久雄は、勝手に失恋したのですが、若い二人の新しい門出を祝ってやることにしました。 トラックの荷台に二人を乗せて駅まで送ってあげた渡辺篤と吉谷久雄。明るい二人、屈託の無い笑顔にほっとします。 未練もあるけど、ここはスッパリ断ち切ろうということでしょう。トラックが走る列車に並走します。高松栄子と結城一朗は二人の厚意に感謝して思いっきり手を振るのでありました。 なんという爽やかな映画でしょう、とはいうモノの15分の短縮版なのでなんともはやです。 実はもっとドロドロしてたんじゃないか?等々の想像はあるのですが、エピソードがスッパリと無くなったおかげで、渡辺篤と吉谷久雄が走らせるトラックの爽快感に涙が出るくらいの清々しさがありました。 長屋でニワトリを飼育するコツは、あくまでもニワトリは外で飼うわけですが、1羽しかいないし、飼育用の檻とか作れないので、ニワトリの身体にヒモをくくりつけて、床下から伸ばしており、せっかくの産みたて卵が散乱しないように、ケツのところに袋を装着して取りこぼしが無いようにしているのでありました。 (2012年05月02日 ) 【追記】 |
|
※本文中敬称略 |
|
file updated : 2012-05-06