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0093 女王陛下の草刈正雄


■公開:2007年

■製作:

■配給:エムエフボックス

■製作:丹羽多門アンドリウ

■監督:篠崎誠

■脚本:加藤淳也

■原作:

■撮影:

■音楽:遠藤浩二

■編集:

■美術:

■照明:

■録音:

■特撮:

■主演:草刈正雄とレモン汁

■寸評:

ネタバレあります。


日本のドラマに登場する沖田総司が二枚目になった(先代は島田順司、納得である)のはひとえに草刈正雄のおかげであると風の噂に聞いたのであるが、それは本当だ。それくらい当時の草刈正雄はカッコよかった。資生堂の男性モデルとして颯爽と登場し、映画「神田川」におけるナイーブな青年役で大ブレイク。加山雄三の賞味期限がとうに切れていた「若大将」映画にも出演。給食の牛乳臭いジャニーズ系アイドルとは一線を画し、資生堂の男性トップだった団次郎のようなとっつきにくさもなく。まさに昭和の婦女子のハートをわしつかみ。

そんな草刈正雄の正体が英国諜報部のスパイだったら?という着想に基づくのが本作品。最近ではミュージカルでもイケてるところを発揮する一方「カッコいいけどうさんくさい大人」の元祖(二代目は阿部寛)として確固たる地位を構築中。そんな草刈正雄が出演した「ケータイ刑事」のお友達的作品。

本作品は「007映画のパロディ」ではなく「草刈正雄のセルフパロディ映画」である。草刈正雄のヤケクソ一歩手前(か?)な主題歌の熱唱レミア付。

007のぱちもん、かつ、裸の銃を持つ男のさらにパロディという、ソルティーなスパイ映画の試写会。日本を代表するビジュアリスト・手塚真や、日本を代表する(しつこい?)映画評論家・水野晴郎から絶賛された作品の主演は、日本を代表する(ああ・・)俳優の草刈正雄・草刈正雄なのであった。身分を隠すための俳優業がいつの間にか本業化していた草刈正雄に、お天気予報の森田さん・森田正光から秘密指令が下される。長いこと現役を離れていた草刈正雄は、愛娘である草刈麻有・麻有(本物の娘)からも馬鹿にされるほどのマイホームパパになっており、ひそかに芸能界入りを企む麻有のことが悩みのタネ。

そんな草刈正雄のミッションは、メディアを占領し日本中を洗脳しようというド派手な計画をじわじわ実行中の、ITバブリスト、三輪嘉門(≒丹羽多門)・嶋田久作の悪事を粉砕すること。ちょうどそのころ、ものすごいベタな演技をする女性ジャーナリスト、 霧島ハルキ ・黒川芽以が草刈正雄の正体を暴こうと急接近。おまけに麻有は三輪嘉門が乗っ取った放送局の開局イベントにイメージガールとして採用されてしまう。

親の心子知らず。麻有を人質にしようとした三輪嘉門、そうとは知らない麻有は反抗期丸出し。テレビ局の社屋を舞台に、様々なトラップをかいくぐり、草刈正雄は愛娘を救出できるのだろうか?そして、ハルキはピュリッツアー賞が取れる世紀のスクープがゲットできるのだろうか?

草刈正雄のアシスタントは宝塚に憧れる女性スパイ・彩輝なお。敏腕マネージャーとして難解な業界用語(「わらう」「けつかっちん」等)に翻弄されながらひとつも役に立たないが、画面をにぎやかにしてくれる重要なキャラクターとして大活躍。人間スローモーション、人間ストップモーション、バナナの皮、ハートでどきゅん!メキシカン、レモン汁、以上のキーワードが意味もなくダラダラと全力疾走する映画。

ザッカー兄弟のパロディ・ギャグ映画「裸の銃を持つ男」に比較すると、シモネタとエロの少なさ(っていうかほとんど無し)と出演者の無駄なゴージャスさが無い分、貧乏臭さだけがいやに目立つ。それらをすべてその場のイキオイで押し切る姿勢に、もちろん賛否は分かれようが、スパイ映画の主役は二枚目であるという大原則(単なる筆者の好みですが)に忠実だという点で、この映画は全然オッケーだ。

言いたいことは唯一つ、芝居のできん奴は映画に出るな!

2008年06月22日

【追記】

※本文中敬称略


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■日のあたらない邦画劇場■

file updated : 2008-06-22