東京の女性 |
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□公開年:1939 □製作会社:東宝映画 □制作:竹井諒 □監督:伏水修 □脚本:松崎与志人 □原作:丹羽文雄 □撮影:唐沢弘光 □音楽:服部良一 □美術:安倍輝明 □主演:原節子 □トピックス:原節子のキャリアウーマンは当時19歳、み、見えねえ、、。 |
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自動車販売会社に勤めるタイピストの君塚節子・原節子は、ちょっと惚れている営業部の木幡・立松晃が同僚の顧客を横取りした件で殴り合いをしている現場に遭遇します。節子の妹、永代・江波和子も同じ職場で働いていました。姉妹の父親は放蕩で家計は火の車、自動車セールスという過激な職種への興味とお金欲しさに節子は、整備研修を油まみれになってクリアし、周囲の男性セールスマン・柳谷寛らの冷ややかな誹謗中傷にもめげず高価な契約をゲットします。 営業成績をグングン伸ばす節子に対して、かつては優しいコーチだった木幡は徐々に圧倒されてしまいます。努力と才能の結果、仕事のダイナミズムにのめりこんでいく節子に比べ、オツムはパーだけどそれなりに可愛くて男に甘えるテクだけは妙に長けている永代は、節子の上司にお洋服やゴージャスなお食事をオネダリ。節子にも木幡にもかまってもらえない永代の憂さ晴らしの数々はやがて節子の知るところとなり、女子更衣室で節子は永代にビンタ(注:2発)を入れます。 かけつけてきた木幡を見るや、イキナリ号泣して「私、木幡さんが好きなの!」と節子の目の前で臆面も無く木幡に抱きついた永代の作戦は見事に成功し、バリバリのキャリアウーマンの節子に辟易していた木幡のハートをモノにして結婚してしまうのでした。 「東京の女性」ってつまり「キャリアウーマン」ってことなんですね。 仕事の成功と恋を引き換えにしてしまった節子に己の姿を垣間見てしまう、男女雇用機会均等法一期生(前後の年代の独身の婦女子)の方々も多いのでは?と想像します。ま、それでも原さんの美貌があれば木幡なんてウジウジしたナルシスト野郎なんかより、大物をヒットする確率は高いので、新婚旅行に出発する列車を納車の途中で鬼のような顔をして追跡する原さんの執念にはかなり怖いものを感じつつも、とうとう見送って高笑いの図には大いに納得させられるわけです。 働く女性への風当たりが強かったであろう当時に、堂々と溌剌とした原さんのモダンなムードはちょっとビックリ。て言うか、負ける前の日本ってこんなにモダンで先進的だったのね!?と確認できましたけど、しかしそれにしても原さんのモードはカッコイイ。ウエストがきゅっと締まったスーツにネクタイ姿、ボディラインが綺麗なんだけどエロくない。上得意先の冠婚葬祭に黒紋付でダッシュする根性もヨシ!ハラワタが煮えくりかえるような妹と元彼の結婚式にも黒いベルベット(?)のスーツがキマッてます。ルックスがアレですから、原節子だけみてたら何処の国の映画かしら?と思うのでは? これで当時19歳だったってのはさらに驚愕。 戦後の日本人がいかに幼稚になって、大人になるのが遅くなったのかこれでよおおく分かるというものですね。あ、でも原節子っていうサンプルが特殊過ぎるだけ、かもしれませんが。 本作品は後に大映が姉・山本富士子、妹・叶順子、木幡・菅原謙二で再映画化しています。こっちのほうが肉感的でだいぶドロドロしてそうだ、、。 (2002年07月07日) 【追記】 |
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※本文中敬称略 |
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file updated : 2003-06-21