シベリア超特急2 |
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■公開年:2001 ■製作会社:アルゴ・ピクチャーズ、水野晴郎事務所 ■制作:水野晴郎、岡田裕 ■監督:MIKE MIZNO ■脚本:北里宇一郎 ■脚色:水野晴郎 ■原作:水野晴郎 ■撮影: ■音楽:JIM DADDY ■美術:木村威夫 ■主演:水野晴郎 ■トピックス |
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人間と言うのは不思議な生き物でして、面白くないと言われると「どれくらい面白くないのか?」ということに大変、興味を持つわけで、そんなこんなで「シベリア超特急」(第一作目)のプリントレンタル率が絶好調だったのに気を良くしたのか、いや実際、実入りが良かったのか、とまれそのイキオイで制作されたのが本作品であると申せましょう。ただし、そう何度も「面白くなさ」にワクワクする人もいないので結果的には1作目ほどのインパクトは残念ながらありませんでした。 物語はかつて満州のホテルでボーイ見習をしていた作家・安井昌二の回想というカタチで始まります。第二次世界大戦開戦直前、モスクワから日本への帰路、足止め食らった満州の菊富士ホテルに宿泊することになった山下奉文大将・水野晴郎と部下の佐伯大尉・竹田高利は同行した女医の家入・淡島千景とともに密室殺人事件に巻き込まれます。 同じホテルに泊まっていた人たちは、中国人歌手・草笛光子、芸者置屋の女将・光本幸子、伯爵婦人・加茂さくらとその妹と名乗る若い女・寺島しのぶ、戦争成金・長門裕之とその妻・二宮さよ子と成金に金で買われた中国人少女・須藤温子。そして元スペイン大使館職員・中村福助。 ミステリー映画のオチをバラすのはタブーですが(このサイトでは日常茶飯事)、前作同様、だいたい最初の15分くらいで誰が殺されて、しかもどうやって殺されたかがおおよそ見当がつくというとても分かりやすいミステリー映画です。宝塚やSKD、新派や梨園といったステータスの高い分野の男女優をそろえて、外は嵐という限定されたホテルの中で登場人物それぞれの物語が進行していきます。 超特急のくせにコトリとも揺れないのはいかがなものか?という前作に対する筆者の指摘をマイク・水野が読んだはず無いので、ようするにセット一杯組むのがやっとこさだった前作とちがって、ちゃんとホテル借りてロケしてるぶんだけマトモな映画の仕上がりになっています。マトモと言ってもようするにツッコミどころが減ったということに過ぎませんが、今回はそこが一番、面白くありませんでした。 ツッコミたいという一心で盛りあがっていた観客としては竹田くんはともかくマイク・水野のカミカミな台詞くらいしかマトモなギャグ(なのか?)がないのでハッキリ言ってかなりツマンなかったです。じゃあ前作が面白かったのかと言うと、それは冒頭の理由でソレなりにアレできたんですけどね。ストーリーもカッコつけて小賢しくしてないので素直でイイんですけれど、まわりがちゃんとした芝居するもんだからいやー、マイクったら浮きまくり(重そうだけど)。 若い頃の作家、ボーイ役の尾上松也クンは梨園のホープですけどこうして素顔をじっくりアップで見るとかなりカントリー、嫌いじゃないですけどね。黙ってれば&じっとしてれば美形麗しい中村福助が歩く後姿と台詞を喋るとイキナリ、オカマ調になるので大爆笑。やはり歌舞伎役者は歌舞伎座で。 てなわけで観客サービスには毎度のコトながらとても真面目なんですよね「シベ超」シリーズは。ま、最後の、あきらかにマイク・水野の個人的な趣味としか思えない憧れのスタアたちに敬意を表したカーテンコールは物珍しさはあるけど、日本人にはどうかな、、て言うか見てて赤面。 (2002年06月30日) 【追記】 |
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※本文中敬称略 |
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file updated : 2003-06-21