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ドカベン


■公開:1977年
■制作:東映東京
■製作・太田浩児
■監督:鈴木則文
■原作:水島新司
■脚本:掛礼昌裕
■撮影:出先哲也
■美術:藤田博
■音楽:菊池俊輔
■主演:橋本三智弘
■寸評:東映は足でピアノを弾くのが好きだ。


 長寿野球漫画「ドカベン」は最初は野球選手ではなかった。筆者は連載第1話から知っているが最初はあのデブ、柔道部だったのよね。で、運動部総なめにするのかと思ってたら、それじゃあ「ハリスの旋風」じゃない?意外とあっさり野球部へ入って後はそのまま。

 頑固な畳職人のじっちゃん・吉田義夫、元気な妹のサチ・渡辺麻由美と赤貧の長屋住まいをしている山田太郎・橋本三智弘は体型も真四角で真面目な性格。超高校生級の老けた生徒がはいて捨てるほどいる明訓高校へ転校してきた山田太郎(通称・ドカベン)は、金持ちの暴走三男、岩鬼正美・高品正弘(現・剛)と運命的な出会いを果たす。ドカベンは暴力否定派だが、弱小柔道部の主将、わびすけ・中村俊男のためには一肌脱いでしまう。

 よく見ると足腰フラフラでダサいことこの上ないが、とりあえずルックスだけでチョイスされたとしか思えない、最強のライバル高主将、影丸・清水昭博を岩鬼が撃破した直後、いよいよ決勝戦。病気の妹を失ったばかりのド貧乏高校生、賀間・無双大介が試合中に片手を捻挫したと知るや、ドカベンは柔道ニッポンの山下選手のために同ハンデで戦ってくれた(と言われている)ラシュワンのように片手だけで闘って負け、その責任をクソ生意気な生徒会長、大河内・小松陽太郎から追求されてあっさり退部。

 光学特殊効果でしか実現しない魔球を投げる野球部の長島・永島敏行の粘り強い説得により野球部に入ったドカベンは、柔道部の仲間の力を借りて見事、潰れかかった野球部も再建し甲子園を目指して特訓を開始したのであった、、、。

 、、、ここで映画は終わり。実写版の「ドカベン」はこの映画を最後に、少なくとも筆者は見たこと無いのだが、ほかにあったの?見たくないけど。

 だから、原作に思い入れの強いまんが作品を映画にするときには愛が必要なんだってばあ。しかるに本作品、、こりゃもう爆笑です。なんせすでに東映東京ファンの間では伝説と言ってよい殿馬一人・川谷拓三。クラシックの天才ピアニストに似つかわしくないルックス、っていうのが原作ですけど、なにもあーたよりによってなんで拓ボンなんですのん?殿馬って河内のご出身?とでもツッコミたくなるような、その気すら失せるようなもうワケワカリマセン。

 明訓高校もなかなかなところで先生・佐藤蛾次郎なんかラブホのCMやってた頃の扮装のまんまで、女子生徒の体さわりまくり。セクハラってやつだな、今なら。

 このほかソフトボールの選手で「サザエさん」の花沢さん風キャラ、夏子・マッハ文朱、岩鬼の父親・小松方正、名古屋弁の校医・南利明、やたらと顔が濃い野球部監督・中田博久

2002年02月24日

【追記】

※本文中敬称略


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■日のあたらない邦画劇場■

file updated : 2003-05-16