続 座頭市物語 |
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■公開:1963年 |
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座頭市シリーズで物語に関連性があるのは第三作目までで、これは第一作「座頭市物語」で心ならずも斬ってしまった平手造酒・天知茂を1年ぶりに弔うために飯岡の助五郎・柳永二郎のところへ再びやって来る第二作目。 座頭市は旅の途中で偶然、実兄の(本当に実兄の)与四郎・城健三朗(若山富三郎)に再会する。かつて市の恋人だったお千代は市が盲目になったと知ると兄の与四郎と一緒に逃げてしまった。怒った市は与四郎の腕をたたっ斬り、それ以来絶縁状態になっていたのだった。与四郎は今では凶状もちになりさがり、弟分の三蔵・中村豊と一緒に助五郎の家にやっかいになっている。 たまたま宿場で半馬鹿な大名を療治した市は、事実が知れて主家が取り潰されることを恐れた家臣に命を狙われる。金目当てに市の暗殺を引き受けたのは十手持ちのやくざ、勘兵衛・沢村宗之助。助五郎は役人に与四郎を売り、ついでに目障りな座頭市も始末しようと考えた。 やくざは人間の屑だがそのやくざを役人に売るとはやくざの風上にも置けねえ!と市の怒りが爆発する。 最初はライバルとして登場したお兄サマだが、自分もまた片腕になったことで恋人に逃げられたと告白、あこぎな親分に売られて追い詰められた兄と弟が和解したとたんに悲しい別れが訪れる。新東宝から東映を経てイマイチ売れなかった若山富三郎、大映入社後の初出演作品が本作品である。兄弟共演でスタートとはイキなはからいと言うべきだろう。 残念ながら片腕なのでお兄サマのチャンバラはあまり出てこないが、与四郎と市との別れのシーンはちょっと不器用なこの兄弟のそれまでの人生が凝縮されているようで、ほーっと泣かせるイイ芝居だ。 このころはまだ、超人化してない座頭市の心の葛藤がメインで、前作で恋仲になってたおたね・万里昌代も再登場するがすでに許婚がいる。死んだ恋人に瓜二つの夜鷹、お節・水谷良重のヴァンプな色気ははかなげなおたねと好対照。与四郎にくっついてる遊び人役の中村豊は日舞の人、何気にいやらしくならないイキの良さは素地で、市と与四郎の「暑さ」に一服の清涼剤的な魅力。 前作に引き続き、敵役の柳永二郎の下世話な芝居はあいかわらず抜群に上手い。 (2001年04月01日) 【追記】 |
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※本文中敬称略 |
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file updated : 2003-06-07