地獄の顔 |
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■公開:1947年 |
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ギャングの水島道太郎は親分・佐伯秀男の命令で敵対するボス・上田吉二郎を襲撃、現場から逃げ出す途中で刑事を銃撃してしまう。自らも撃たれて重症を負った水島は教会の前に倒れこんだ。 数年後、長崎で育児院の教師として働くようになった水島道太郎は子供たちの人気者になった。その矢先、長崎に進出してきた親分とかつての仲間で歌手のディック・ミネに再会した水島は組に復帰するように脅迫される。 同僚の女性教師にまでちょっかいを出された水島は育児院を去りもとのやくざな世界に戻ってしまう。親分の女房・木暮実千代からかけおちをもちかけられた水島は親分に撃たれてしまう。 借金のカタに自分の娘を上海に売り飛ばす手助けをした水島の命を助けた医者の姿に感動した水島は、警察に連絡をしてから港にかけつけ娘たちを救った。親分は警官隊に射殺され一味は逮捕されたが、流れ弾に当たった木暮実千代が死ぬ。 その晩は復活祭。水島の帰りを待つ子供たちのところへ急ぐ途中、育児院の石段で水島は息絶える。 この後、ちょっと素敵なエンディングがあるのだがここには書かない、楽しみにするように。 この映画見ててなんとなく「フランダースの犬」思い出したの私だけ? 主人公が再び悪の道にもどるのは刑事殺しの前科ゆえなんだけど、実はそれって親分がやったことで、おまけにその刑事は死んでなかった。それを知らずに死んでしまうわけ。 水島道太郎ってどえらいカッコいいぞ。はるか後、日本映画史上に燦然と輝く馬鹿空手映画「直撃!地獄拳」の胡散臭いジジイしか知らない人はこの映画見るとビックリすることだろう、と言うか「直撃〜」にこの人を引っ張り出したバチアタリさのほうが凄いけど。 さて水島道太郎がいかにカッコイイかについて。ヘアクリームできっちりした髪が乱闘で乱れてパラパラっと二枚目の顔にかかるとね、色っぽいんだなあ、これが。おおむねドンくさい立ち回りしかできない連中の中で、よっぱらってぶっ倒れるところが派手で、さらに凄いのは立ち直りの早さ。こういうのがちゃんんとできるのはよっぽど運動神経が良い証拠だ。 木暮実千代のアバズレ美女もいい感じ。すれっからしだけど品があるのよね。この人は何を演っても水商売の人に見えるのだがここでは純情なラブストーリーのヒロイン、華のある大人の女優さんって今いないけどいいもんだなあと思った。 これが外国映画だったら絶対イケてるんだろうがおしむらくは日本人による日本人の映画だったためになんとも生臭く感じられる輩もいるだろう。そこいらへんが致命的に惜しいところかも。 (2000年07月09日) 【追記】 |
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※本文中敬称略 |
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file updated : 2003-05-16