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モスラ3・キングギドラ来襲


■公開:1998
■制作:東宝
■監督:米田康弘
■助監:
■脚本:
■原作:
■撮影:
■美術:
■音楽:
■主演:モスラ(操演)
■備考:ヘヴィメタ・モスラ。


 絶海の孤島(いつの間にやら無人島?)・インファント島では乱暴な小美人・羽野晶紀が、二人の妹・小林恵建みさとと言い争いをしていた。羽野が巫女としての彼女たちにとって秘宝とされる、三つのトライアングルの一つを奪おうとしていたからだ。羽野はキングギドラの来襲を予言して去って行った。

 富士山の麓に住み、登校拒否を続けていた少年には、たくましい父親・大仁田厚とやさしい母親・松田美由紀、それに兄思いの弟、かわいい妹がいた。ある日、樹海に巨大な火の玉が落下する。火の玉から生まれた三つ首竜・キングギドラは少年の弟と妹がいる小学校を襲った。全校生徒が一瞬のうちに消えてしまったため、残された教師や父母はパニックになる。

 キングギドラはすでに齢2億歳。白亜紀の恐竜を絶滅させたのも実はキングギドラの仕業だという驚くべき事実が発覚。二十世紀の地球に再び現われたキングギドラの目的は地上にあふれる人類を絶滅させるために、子供たちを喰って、喰って、喰いまくる事なのであった。

 キングギドラは日本列島縦断グルメの旅を敢行し、各地の子供を富士山麓に集めて、消化液で溶かし一気食いをするつもりらしい。

 小美人に呼ばれて駆けつけたモスラは黄金の鱗に覆われたキングギドラに歯が立たない。おまけに小美人の一人が悪い心にあやつられてしまい、モスラの戦力はさらに半減。そこでモスラはまだ子供のうちのキングギドラを倒すべくタイムトリップをすることに。

 一人残った小美人の命懸けのお祈りで過去へ飛んだモスラはキングギドラと刺し違えて絶命。キングギドラはその存在を抹殺されて消えてしまった。少年は悪い心に支配された小美人と弟妹を助けるためにキングギドラの消化袋へ飛び込み無事脱出。しかし、モスラとの死闘の際、千切れた尻尾から復活したキングギドラが再び地球を襲う。

 一度は死んだかに思われたモスラであったが、過去の世界にいたモスラの先祖が小美人の祈りに導かれ仮死状態のモスラに新たな武器を与えて冬眠させていた。二十世紀にイキナリ鎧モードで復活したモスラは、二億年ぶんの借りを返すべく強力な鎧でキングギドラを一刀両断にした。子供たちは無事に両親の元に戻ったのだった。

 前回まで純粋な憎まれ役だった羽野晶紀が、困難に立ち向かうためには三つのトライアングル「知恵(小林)、勇気(羽野)、愛(建)」が合体しなければならないという秘密を解明して善玉的大活躍。人間には悪の心も必要だ、、、ってストーリーなんだけど、それ「スタ・トレ」の「二人のカーク」からパクってないか?ほら、善人のカークには決断力がない、ってやつ。

 今回のモスラさんは泣けますぞ。あれほど騒いでいた館内のガキどもも、過去へ旅立つモスラと小美人(フェアリーなんて呼ばないぞ!)との会話では流石にシーンとしていたもんね。子供を黙らせるのは今や実の親でも難儀だと言うのに。モスラさん、やはり君の本領は「泣かせ芝居」にあるのだねえ。

 違う意味でもっと泣けるシーンがあるんだ、それは白亜紀のジオラマ特撮(カンの良い人にはもうお分かりですね?)。ブルマアクのソフビよりダサイ恐竜たちがよちよちと動き回るワンシーン。ジュラシックパーク並のCGを期待(するなよ!)していた大人の観客はここで思いきり豆腐の角に頭でもぶつけたような脱力感を味わうのである。

 感動しては泣き、情けなくて泣く。それがモスラ映画の醍醐味と言うものなのだ(そうだろうか?)。

 以前のモスラから徐々にバージョンアップしてさらに好戦的になった今回のモスラ。鱗粉以外に大した武器を持たず見てくれの悪い蛾の大将だったモスラが、キングギドラの攻撃をわざと受けて全然平気だぜ!ってな感じで鎧のパワーを見せびらかしていた今回のバトル。

 小室等的なフォーク路線から、ビジュアル重視のヘヴィメタル路線への変貌というわけだが、このまま彼(彼女?)の性格が傲慢になってしまわないことを心から祈る今日この頃である。

1999年01月10日

【追記】

※本文中敬称略


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■日のあたらない邦画劇場■

file updated : 2003-05-16