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SCORE(スコア)


■公開:1995年

■制作:Team Okuyama

■監督:室賀厚

■助監:

■脚本:

■撮影:

■音楽:

■美術:

■主演:小沢仁志

■寸評:


 この作品だけでも松竹の奥山ジュニアには「よくやった!」と言ってあげてもいいかもしんない。

 「レザボアドッグス」のパクリというよりはそのまんまです。しかし日本人(同胞)が演ってるとかなり恥ずかしいものですね、お互いをニックネームで呼ぶってのは。宝石を強奪して郊外の閉鎖した工場の跡地で繰り広げるドンパチ。登場人物がいずれもなんぼ撃たれても全然死にません。

 途中から割り込んでくるプータローのカップルの男のほうが米倉斉加年によく似ています。こいつらも不死身です。こういうカッコつけた映画は役者がテレたらおしまいです。主演の小沢仁志はこのようなアブソリュートリーなアクションを完璧にこなします。やっぱハードボイルダーは、必要最小限の脂身と強靭なバネを上質ななめし革でくるんだような肉体でないといけません。小沢仁志はこの点、かなりイケてます。

 肩や足などの末端部分だけでなく、ほとんど頭部貫通では?というような銃弾をあびても、全然平気です。おいおい、どう見ても君たち、蜂の巣だよ!というような状態でもガンガン撃ち続けます。一発当たったらバケツ一杯!ってくらいの流血ですがみんなとても元気です。

 元々意地汚ない小沢の仲間は組織の救出を待っています。約束の時間になっても到着しない組織の対応に仲間たちは次第に懐疑的になり小沢を裏切るわけですが、実は小沢は組織のボスから仲間をみんな始末するように言われているのです、なんて奴でしょうか。

 カップルの女の最期は交通事故死。直前まで騒いでいたこのバカ娘に訪れる唐突で静かな死。銃で撃たれるよりも彼女の死に様は異様にリアルでした。死体を見た男がさらに小沢たちを追い詰めますが駆けつけた警官隊に一発で射殺されます。やはり国家権力の銃弾は一味違うのでしょうか?ダムダム弾だったりして、、、。

 「レザボア〜」に似ているなあと思いつつも、せめてラストは違うんだろうなあと思っていたらそこまで同じでした。監督の室賀厚さんが「うまくパロディーにしようと思ったのですが頭が悪いものでそのまんまになってしまいました」とコメントしてます、正直な方ですね。

 オープニングの宝石点襲撃のシーンから最期の銃撃戦までサルでもわかる低予算ですが、なんとかカッコつけようと努力している姿に微笑ましいものがあります。カップルを追撃した小沢の相棒(実は刑事)が崖の上で「俺は高所恐怖症なんだ」ってのも良いですねえ。「明日に向かって撃て」の「俺は泳げないんだ」が元ネタですか?いーんですよ、いーんですよ、私はこういうの好きですから。

 小沢仁志って最初、ハウンドドッグの大友かと思いましたよ。やりそうじゃないですか、こういう映画。うーん、どうも映画の内容について書くことないなあ。ずーっと鉄砲撃ってただけだもんなあ、、。

 とにかく面白い映画であることには違いありませんが、このノリはまるで香港映画ですね。じゃあ、小沢仁志はアンディ・ラウかチョウ・ユンファか、、、。ところでアンディ・ラウって南原宏治の若い時に似てませんかね、あ、また映画の本題から逸れてしまいました。

 シューティングゲームを実弾でやったらこんなもんだろうなあ、でも良い子は絶対まねしないでね!(どーやって真似すんだよ)あ、ゲーセンで?

1997年09月10日

【追記】

※本文中敬称略


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■日のあたらない邦画劇場■

file updated : 2003-05-16