男性アクションtype-B(Home)｜Mannix（マニックス特捜網）シーズン１
Mannix(マニックス特捜網)
The Many Deaths of Saint Christopher（追跡者）
Season 1, Episode 4, 1967年
画像：テレビシリーズ『マニックス特捜網』(1967年)
Wikipedia：http://en.wikipedia.org/wiki/Mannix
IMDb :http://www.imdb.com/title/tt0641672/
Summary
タフガイの犯罪調査員、ジョー・マニックスが活躍するアクションドラマ。 1967年-1975年、CBSで放送された。
シーズン１では巨大な犯罪調査会社の調査員、ジョー・マニックスとして、上司のルウ・ウィッカーシャムと対立しながら事件を解決する。
レギュラー出演：『秘密指令/タイトロープ（Tightrope）』のMike Connors（マイク・コナーズ）、『The Bold Ones：The Lawyers』のJoseph Campanella（ジョセフ・カンパネラ）
ゲスト出演： エリア・カザンの『アメリカ、アメリカ』でゴールデングローブを獲得したLinda Marsh（リンダ・マーシュ）、『Love Story（ある愛の詩）』でアリ・マックグローのお父さんを演じたJohn Marley（ジョン・マーレイ）
インターテクト社では社員の技術向上のために空手がプログラミングされている。空手の練習であいかわらず圧倒的に強いが強制されると面倒くさがるジョー・マニックス（Mike Connors：マイク・コナーズ）がとっとと練習を上がって休憩していると上司のルウ・ウィッカーシャム（Joseph Campanella：ジョセフ・カンパネラ）に呼び出される。
画像：練習中のマニックスを呼び出す上司のルウ。
セルビアにあるリヒター化学薬品の企業の社員たち、ヴラディック（David Hurst：ディヴィッド・ハースト）、ヴィーム、ダヤンの３人が行方不明になった元社員の行方を捜してほしいと依頼してきた。彼らが捜しているのはエルンスト・スタートス（John Marley：ジョン・マーレイ）という男で彼の発明が100万ドルの価値があることが判明したので彼に報酬を渡したいと言うことだった。
しごくまっとうな話なのでルウも同席しているにもかかわらず「そんなの警察に頼めばいいのに・・・」とクライアントに平然とマニックスは文句を言う（いつものこと）。しかも、スタートスがアメリカにいるのが何故わかるのか？マニックスの疑問に彼らの代表者らしいヴラディックはスタートスの娘イリーナ（Linda Marsh：リンダ・マーシュ）がアメリカの大学に留学しているからだと言う。スタートスはイリーナに会っているはずだと言うのだ。
彼らはスタートスの写真を持っていないと言う。マニックスはイリーナに接近することにした。
インターテクト社でも大柄な若手調査員のマクニールに協力を依頼するマニックス。
ルウは「そうか、あんなデカいのを若い女の前でぶっ飛ばせばヒーローになれるな」とからかう。
マニックスとマクニールはイリーナが通っているライブハウスへ出向いた。ちょうど、人気歌手のニール・ダイヤモンド（Neil Diamond：ニール・ダイヤモンド本人）のライブが開催されていた。
画像：歌手のニール・ダイヤモンド本人が出演している
【ひとくちトリビア】ライブハウスのシーンで歌を披露するニール・ダイヤモンド。彼を推薦したのはコナーズだったが、当時、若手で売出し中だったニールのことをコナーズはよく知らなかった。どの程度の出演シーンなのかも把握していなかったコナーズだったが、出番があまりにも短いのでニールは撮影後、激怒した。スタッフが説得しても収集がつかなかったので仲裁を頼まれたコナーズがニールに謝罪したが、結局、ニールは憤慨したまま帰ってしまったと言う。
マニックスはマクニールに合図をした。
いかつい（だけど実は真面目なナイスガイ）マクニールはわざとイリーナが嫌がるように声をかけた。
マクニールを止めようとしたマニックスは逆に腹を殴られてぶっ飛ばされた。
マニックスはイイトシこいたおっさんなのでわざと負傷して若いイリーナの同情をひく作戦に出たのだった。
画像：マクニール（左）にアイコンタクトするマニックス
画像：わざとイリーナに嫌がらせするマクニールを止めに入ったマニックス、このあと殴られる
作戦は成功した。アメリカにあこがれて留学したが英語が完璧じゃなかったし、心細かったイリーナはマニックスをすぐに信用した。
「どうして助けてくれたの？」とマニックスに何度も尋ねるイリーナ、マニックスはイリーナの用心棒になってあげると言う。さらに仲良くなろうとしたマニックスだったが、イリーナは大切な電話がかかって来るから早く帰ってほしいとマニックスに頼んだ。
画像：リアリズムに徹するマニックスとしては負傷も仕事のうち
ガソリンスタンドの従業員だと身分を偽ったマニックスはイリーナを動物園に誘ってデートしたが、サングラスの若い男が後をつけていることにイリーナが気がつき怯えはじめた。マニックスは変なヤツだったら俺が顔面張り飛ばしてやるからとイリーナをなだめた。
若い男はリヒター化学の社員のデヤンだった。仕事の邪魔をするなとヴラディックに抗議をするマニックス。
画像：クライアントに文句を言うマニックス、信頼されないなら断るつもりだった
クライアントに強い不信感を抱いたマニックスはとりあえずルウに文句を言って（いつものこと）クライアントの身元とスタートスやヴラディック、ヴィーム、デヤンについて本当に社員だったのか徹底的に調べるように頼んだ。
画像：クライアントの正体に疑問を持ったのはマニックスの素晴らしい勘である
マニックスが働いていることになっているガソリンスタンドに客を装って来たルウは、インターテクト社のコンピュータは彼らの身元については間違いないと回答した。
クライアントが余計なことをしたのでイリーナとスタートスが警戒してしまったと考えたマニックスはルウに「イリーナには悪夢のような経験をしてもらうことになる」と、気乗りのしない強硬策に出ることを説明した。
イリーナが気の毒なので、とりあえずルウに車の修理代を請求して八つ当たりしてみたマニックスだった。
画像：嫌なことをする羽目になり気分が落ち込んだマニックス、ルウは黙って見守った。
イリーナはバイト先をクビになり、いわれのない交通事故で召喚状を受け取り、あげくはアパートの大家に家賃滞納を理由に追い出されてしまう。当然、電話も止められる。
スタートスからの電話を受けられず困ったイリーナはマニックスに相談する。マニックスは知り合いの借家を紹介し、明日は弁護士も紹介してやると言う。仕方なくイリーナはマニックスの言うとおりにする。
画像：イリーナを助けるふりして父親をおびき出すマニックス、仕事なのでやむをえず
すべては、イリーナを部屋から追い出し、心配したスタートスをおびき寄せるためのマニックスの作戦だった。ヴラディックたちに作戦を説明するマニックス。
スタートスは電話が通じないのでイリーナのアパートに向かう。
マニックスはイリーナのアパートで待ち構えていたが、足音に気がついてドアをあけたマニックスは後頭部を殴られて失神させられる（いつものこと）。マニックスを襲い、彼のかわりにスタートスを待ち伏せたヴラディックたちは、アパートの前に姿を見せたスタートスを一斉に射撃したがスタートスは間一髪で逃走する。
画像：マニックスが昏倒している間にスタートスを殺そうとしたヴラディックたち
カンカンに怒ったマニックスはヴラディックたちが宿泊しているホテルに押し掛け、とりあえずデヤンをぶん殴ってから「調査員の頭を殴るクライアントなんているもんか！」と抗議した。
ヴラディックたちはついに自分たちの正体を明かした。
彼らはナチス親衛隊の戦犯狩りをしていたのだった。スタートスは第二次世界大戦中の1944年セルビアの聖クリストファー教会で行われたナチス親衛隊によるパルチザン大量虐殺の指揮官だった。スタートスの本名はハーマン・ミュラーだと言うヴラディック。
画像：クライアントに２回も裏切られたので怒髪天を突いているマニックスに殴られる若手のデヤン
画像：事情が判明したので依頼をきっぱりと断るマニックス
ヴラディックたちはこの事件の生き残りで戦犯を逃れたナチの残党狩りを23年もしている。
マニックスは「それは違法な正義だ」と言うが彼らは聞き入れない。
マニックスは依頼をキャンセルすると言う。しかし、ヴラディックは自分たちでスタートスを探すから手を出すなとマニックスに言い返した。
マニックスはイリーナを匿ったはずの借家を尋ねたがそこにイリーナは来ていなかった。イリーナはデヤンに誘拐され、セメント工場に監禁されていた。
イリーナはヴラディックに父親に会ったことがないから来てもわからないと泣きながら言う。しかし、ヴラディックは信用しない。
ヴラディックはイリーナを囮にしてスタートスをおびき出すつもりなのだ。
画像：事情がわからないイリーナはひどい目に遭わされまくる
イリーナを見失ったマニックスが自宅へ戻ると、そこへスタートスが現れた。スタートスはマニックスに「ヴラディックのほうこそナチス親衛隊の指揮官でヴィームが中尉、デヤンが狙撃種だった」と言う。
スタートスは「教会でナチス親衛隊に家族を殺され、イリーナを奪われた」と涙ながらにマニックスに訴えた。
監禁されているイリーナからマニックスに電話がかかってきた。マニックスは監禁場所を聞き出して「スタートスはいま家にいる」と教えたが、その電話はヴラディックに盗聴されていた。
スタートスは罠だと言うがマニックスは博打でもいいからイリーナを助け出すと言う。一緒に行こうとするスタートスに危険だから残れと言ったがスタートスはマニックスの後を追った。
画像：銃撃戦になるから、ついてくるなとスタートスに言い置いたマニックス
どちらが本物のナチス親衛隊なのか？マニックスはわかったのだろうか？
マニックスには別のアイデアがあるようだ。マニックスは銃撃戦になりそうなセメント工場へ警察を呼ばずに、小一時間したらイリーナのアパートに警察を来させろとルウに頼んだ。
セメント工場の裏側からイリーナが監禁されている部屋に近づくマニックス。やすやすと侵入したかと思ったがヴラディックたちは複数だ。後を追ってきたスタートスがマニックスを狙っていたヴィームを遠くからハンドガンで一撃で射殺した。
人質にとられたイリーナを救出したマニックスはスタートスとイリーナを連れて、イリーナのアパートへ向かった。
イリーナとともにセルビアに帰国するというスタートスに、マニックスはスタートスの話にはおかしなところがあると言い出した。
画像：マニックスはスタートスの話のウソを見抜いていた
スタートスはデヤンはナチス親衛隊の狙撃手だったと言ったが、インターテクト社のコンピュータで調査した結果、マニックスはデヤンが現在35歳だと知っていた。それでは、23年前の事件当時、デヤンはわずか12歳だったことになる。12歳のデヤンが狙撃手なわけがない。
マニックスはスタートスこそが元ナチスの親衛隊だと糾弾した。スタートスはマニックスに銃を向けた。それを見たイリーナは覚悟していたように「あなたなんか見たこともない、私の父親は夢の中だけにいる」と言った。
画像：スタートスは口封じのためにマニックスに銃を向けた
ルウから連絡を受けていた警察がイリーナのアパートにやって来た。スタートスはヴィームを殺した容疑で警察に連行された。
マニックスと二人きりになったイリーナはマニックスに「私の父親は背が高くていい人だった、誕生日にはケーキでお祝いしてくれた」と夢に描いていた父親の思い出を泣くのを我慢して語る。
画像：無理やりに笑うイリーナ、母親も父親も失ってしまった
画像：マニックスは真実とはいえ、とりかえしのつかないことをしたと後悔している
何の責任もないイリーナにつらい現実を体験させたのは、仕事とはいえマニックスのせいである。いたたまれないマニックスはたまらずイリーナを抱きしめた。
【ひとくちトリビア】ハリウッドの日本映画にありがちなミス。マニックスの空手着の襟のあわせが逆、これじゃあ死んだ人と同じなので縁起が悪い。
画像：あわせが左前になってるマニックス、ケアレスミスの範疇だが、たぶんコナーズは空手についてはまったくの未経験者だったのだろう
